「ふみ子の海」という映画が再上映するからと誘われて訪れたのが、三茶にある「中央劇場」略して中劇。
私が銭湯だと思って通りすぎようとしたのが、まさかの中劇でした。
え、ここ映画館なの?!?
だってこんなんだもん。
↑裸のカッパみたいな男女。なぜ裸。
そんな強烈なファーストインプレッション。
中に入ってみると、これまたびっくりしました。
まさに 昭和。
「虹をつかむ男」や「ニューシネマパラダイス」を彷彿とさせるような、当時のまんまっぽい内装。
イスも、座りなれたシネコンのイスとはだいぶ違うのもご愛嬌。
上映中やたら冷えたのでなんでかなぁと思ってましたが、その理由が帰りがけに分かりました。
暖房設備、これだけw
ま、ご愛嬌!!
とまあ…昭和カルチャーショックもほどほどに、ここらで「ふみ子の海」の感想。
時代は戦後すぐ。
貧しさゆえに生まれた時から全盲のふみ子が、丁稚奉公であんまをしながらも点字を学び、健気に、ひたむきに生きていく。
そんな、いつしか周りからすすり泣きが聞こえてくる感動ドラマです。
ふみ子が・・・ふみ子が、かわいくてしゃあないのよう・・・
舞台は新潟かどっかの東北で、雪がすっごいのに、足とか首筋とか生肌で、すっごい寒そうなの・・・。
ふみ子の周りは基本的にいい人が多いのが良かった。悪い人はあんまり出てこないこの映画。
昭和の人情ってやつを感じました。厳しいのも実は優しさの裏返し、そんな気質の時代だったのかしら。
いやあ・・涙もろいものでやっぱり私も泣いてしもた・・・。
後ろからはオバチャンのもっと激しい嗚咽が聞こえました。
隣の彼もこっそり泣いてたらしい。
もうね、劇場全体が号泣。
そんな映画を、この映画館で見れたことが貴重な体験のように思えました。
2時間みて体が痛くなってしまったけど、まぁいいか〜と許せてしまうかも。